VOICE 52／鍼灸師（東京都・女性）

　今回で3回目となる研修でしたが、訪れるたびに吉川先生の治療が進化していることに驚きました。王不留行と皮内鍼のみで対応され、今回の研修では遂に毫鍼を見ることがありませんでした。経穴へのごく微小な刺激で全身に影響が及ぶ様を拝見し、大切なのは陰陽五行のバランスが整うことであり、そのことにより自然治癒力が活性化され体調が回復に向かうということを改めて認識いたしました。

　そして今回も吉川先生に治療をしていただき、たった一つの開穴に皮内鍼を置いただけで募穴や腓腹筋の圧痛が瞬く間に消えるという貴重な体験をいたしました。

　前日から普段とは違う食生活だったからでしょうか、左の上巨虚に瀉の鍼をしただけで全身の反応が消えたことに毎度のことながら驚きました。胃腸に負担をかけている自覚はなかったものの、体は正直であることを痛感し、「患者様に開穴を（皮膚感覚の敏感な経穴）を聞くのが一番」という吉川先生のお言葉に納得いたしました。

　このような機会を与えて下さった吉川先生やスタッフの先生方、また見学を快諾して下さった患者様に感謝いたします。研修で学んだことを日々の施術に活かし、多くの方々が健やかに過ごすことができるように努めてまいります。(2013年)