TAC-TRAINEE-Voice

東方鍼灸院研修生の感想文

VOICE 100/学生(大阪府・男性)

 初めて先生のDVDを見た時、刺さない鍼でここまで変わるのかととても驚きました。過去に研修に来られていた先生からの薦めもあって、どうしても自分の目で見たいと思うようになり、今回研修に行かせていただくことになりました。

 「鍼を置く場所は全部患者さんが教えてくれるから」と仰る先生は、患者さんとコミュニケーションを取りながら、次々にツボを見つけ治療されていきます。患者さんも、「あぁ、楽になった」とすぐに実感されていて、刺さなくても変化していく患者さんを目の当りにしました。数人の患者さんを見学させていただきましたが、中でも難病の患者さんの表情が豊かで、はつらつとされていた事が印象に残っています。

 見学だと思っていたのですが、「じゃあ治療してもらいましょうか」と思わぬ展開で先生を治療させていいただけることになり、ひとつひとつ丁寧に治療の流れを教えていただきました。学校の卒業試験や国家試験を控えた中での研修でしたが、思い切って帯広まで来て本当に良かったと思っています。もっともっと勉強してみたいと思うようになりました。(2017年)

VOICE 99/学生(北海道・女性)

 あっという間の2日間でした。研修中は吉川先生をはじめ、東方鍼灸院の皆さんに大変親切にして頂き、感謝の気持ちでいっぱいです。刺さずに置くだけの鍼を見学体験し、その効果を目の前にして、これまで思っていた鍼灸に対するイメージが一気に変わってしまいました。

 脊髄小脳変性症や網膜色素変性症など、難治性の疾患にも効果を発揮出来る陰陽太極鍼は、多くの可能性を秘めた素晴らしい治療法だと感じました。恐れ多くも、吉川先生のお身体に治療をさせて頂き、耳の反応点を探すのに苦戦しましたが「良い感じ」と優しい言葉を頂き、とても貴重な経験になりました。アットホームで温かな雰囲気と皆さんの仲の良さにとても癒やされました。

 鍼灸師として右も左も分からない学生ですが、今回学ばせて頂いたことを活かして、一人でも多くの患者さんの元気な笑顔を見られるよう日々精進してゆく所存です。(2017年)

VOICE 98/鍼灸師(愛知県・女性)

 6年前と3年前そして今回、日々の治療で考え悩み行き詰まる事が多くなっていた時、初心に帰ろうと思い三回目の研修をお願いしました。

 吉川先生の治療は基本同じでも進化し続けていて毎回驚かされます。足のツボでは新しいツボがどんどん増えて、一本の経絡にも反応がある場所複数を補瀉することは考えた事がありませんでした。

 名古屋に帰って早速患者さんへ治療をしてみると、お腹や足・首の状態が患者さんもビックリするほどの変化が有りました(今までだと反応がなかなかとれない時はいろんな経絡を探し続けていました)。

 また吉川先生から「新月は“補”、満月は“瀉”の反応が多くなる」と伺い、大変興味深かったので満月で試してみた所、普段より“瀉”の反応が多く現れていました。いつも天気や気温などの気候は意識していましたが、月はそこまで意識していなかったので今後意識した治療をしてみたいと思います。

 東方鍼灸院では西洋医学では治るのが難しいと言われている症状の患者さんも多く訪れますが、今回だんだんと良くなられている患者さんとそのご家族のお話を聞き笑顔を見ていると、鍼灸は本当に楽しくたくさんの可能性を感じます。私はまだまだ勉強不足ですが、一人でも笑顔になれる方を増やしたいと思います。(2017年)

VOICE 97/鍼灸師・鍼灸学校講師(東京都・男性)

 今回、小脳変性症でドクター(医者)から手の施しようがないと言われ、絶望のなか、東方鍼灸院に辿り着いた患者さんの治療に立ち会えたことが大きな収穫でした。
今回は2日間と短い研修だったので、この患者さんの5回目の治療を1回だけ見学しました。

 患者さんは一人で歩くことができなく、奥さんに支えられて何とか通院しています。
そんな患者さんが治療後に、なんと3歩ほど自分で歩くことができました。本人も奥さんも、吉川先生もスタッフも、皆びっくりしました。拍手さえも起きました。奥さんは涙ぐんでいるようにも見えました。吉川先生も、「ツボの力ってすごいわねー」と言って驚いています。喜んでいます。

 「必ず効果があるか、やってみないとわからないところがあるけれど、患者本人と、その家族と、治療者がこころを一つにすると、奇跡が起こるのよ」と吉川先生がおっしゃっています。陰陽太極鍼は、患者のその時に、開いていて反応が生まれるツボ(開穴)を探し、調整してゆきます。鍼は刺すことなく、肌に張り付けるだけ。まったく皮膚に刺すことはしません。慎重に、真剣に探ってゆく治療の作業は、習得するのに数週間で十分だと伺いました。(早い人だともっと短い人もいるらしいです。)

 私は3回目の研修だったのですが、吉川先生は、他の治療院のスタッフと何かが違うと感じていました。そして、それは患者が治ると信じる力なのではないか、患者の治癒を喜ぶ心なのではないか?と今回の研修で思いました。

 鍼灸学校を出ても治療ができるようにはならない人が多いです。なぜなら、実習の時間があまりにも少ないから。まず核となる治療法を身につける必要があるでしょう。それには吉川先生の陰陽太極鍼はうってつけだと思います。

 また、吉川正子先生の基には全国から難病の患者さんが来院します。普通の鍼灸院では、中々会うことのできないような患者さんです。そしてそんな難病の患者さんすら鍼灸治療による変化があることを、目の当たりできる東方鍼灸院での研修はすばらしい機会だと思います。(2017年)

VOICE 96/鍼灸師(東京都・女性)

 研修は、普段の治療の現場を、朝から夕方まで間近で見せていただけて、しかも、時々は患者さんの圧痛が変わる様子を、実際の患者さんに触れさせてもらって、確認することも経験させていただき、その都度質問があれば、答えて下さり、今まで体験した学校や、勉強会での練習とは、まったく違う、即臨現場さながらの様子を肌で感じることができ、それが何より貴重な体験となりました。

 実際の治療は置くだけの鍼や、王不留行という漢方の種をはることで、しかも、治療ポイントは、痛む足と反対だったり、首の痛みが足首への置くだけ鍼で、一瞬にしてとれてしまったりするので、患者さんの驚く顔が毎日のように見られ、本当に、毎日が奇跡の連続でした。

 治療の合間に、先生をモデルに何度か指導してもらいながら、実際に治療もさせていただき、本当に、一瞬で凝りがとれたりしていくので、とても不思議で、でも、一つ一つの経脈を患者さんに聞きながら、反応点を探して、丁寧に触っていくので、術者にも患者さんにもとてもわかりやすい治療法だなと思いました。

 ベテランの患者さんは、「先生、やっぱり胃経ですかね」「腎経ですかね」とか、専門用語がすらすら出てきて、ちゃんと家でも、ご自分で温灸したり、ローラー鍼を使ったりして、セルフケアをされていて、吉川先生も、繰り返し「このラインをローラー鍼で、おうちでもコロコロしてね」とか「温めるのがいいのよ、ペットボトルにお湯を入れたものでもできるからね」などなど、患者さんに常に仰っていて、セルフケアの重要性と患者さん教育の大切さもヒシヒシと感じました。

 研修の合間に先生が「本当にものすごい奇跡を起こされた患者さんというのは、この治療ももちろんなんだけど、ご家族の方が本当に家族中で熱心にそのお子さんの事をおもい、遠くから通ってきたり、ときにはホテルに宿泊して治療を受けたり、そして家でも温灸したり、子供だったら、家族がローラー鍼をやってあげたり、お家でできるセルフケアを、それはそれは熱心にされていたのよ。」「そういう家族の力もあり、奇跡は起こるのねー」と話されていたのも、とても印象に残っています。

 最後の最後まで治療の様子を見せて頂いた、小脳変性症という難病の患者さんも、治療の度に、表情が明るくなり、介助なしにはほとんど歩けなかったのが、仙骨のお灸をした日から、ベッドの周りを歩けるようになり、目の焦点も合うようになり、言葉も出やすくなって、奥様の表情も日に日に明るくなるのが、とても印象的でした。

 そして、奥様が、「普通は病院では、この病気は症状が進行するばかりで、よくなることはないと言われていて、うちの主人みたいに、こんなふうに症状が良くなっていくなんて、そんなことは絶対ないことなんです。だから、本当に良かったと」仰っていたのも、とても心に残っています。

 短い期間でしたが、陰陽太極鍼のすごさと、吉川先生やスタッフの皆さんと患者さんとの長年にわたる信頼関係の積み重ねのすごさを目の当たりに見せていただくことができて、いろんな意味でとても勉強になりました。(2017年)

VOICE 95/鍼灸師(東京都・女性)

 すべてが初めて目の当りにする感動の治療に、必死に取り組ませて頂きました。先ずは皮膚感覚に驚き、「刺さない鍼」の「陰陽太極鍼」のすぐに痛みが消える事に衝撃を受け、今もなお感動が続いております。

 まだまだ、門を叩いたばかりです。日々の臨床では、患者様の皮膚を感じ、経絡、経穴をしっかり取り、的確な触診、経絡がどうなっているか、どう調整するか。吉川先生の教えをそのままに治療し、私の美容の分野でも臨床に生かして参ります。(2017年)

VOICE 94/鍼灸師(大阪府・女性)

 今回の研修で感じた事を送らせて頂きます。

  • 患者様の体表感覚を基に身体の状態を把握し、施術ごとに、共に変化を確認しながら進めることで、的確で効果的な治療が出来ると実感しました。
  • 診察での身体の状態や、施術する経穴の効能を語りながらの治療は、東洋医学の透明性を高めると共に、納得して頂く事で、治療に相乗効果をもたらしているように感じました。
  • 正しく選穴すれば、皮膚表面の触圧覚への刺激のみで、症状が迅速に改善することから、私達の身体には、まだ未知の素晴らしい可能性があると感じました。
  • 陰陽の対極にある経穴で、より高い治療効果が得られる事を確認され、活用されている事は長い臨床の賜物と拝察し、古典の大切さを再認識しました。
  • 治療はシンプルで明確なものですが、各プロセスを丁寧に正確に積み上げる大切さを感じました。

 以上、まだ臨床の入り口に立った所ですが、このような素晴らしい治療に早く巡り合う事ができ感謝しています。まだまだ勉強不足の身ですが、まずは自分の身体で効果を確かめられるよう練習していきます。(2017年)